家族かそれとも仕事か、男が選んだのは?『酒ぐれて』

“きすぐれ”とは?

「仕事と家庭とどっちが大事なの?」なんて修羅場はドラマなどでもおなじみ。もちろんどっちも大事なんですけど、あえて選ぶならどっちなんでしょうか。腕利きの雑誌編集者が仕事と家庭に板挟みになってしまう『酒ぐれて』(原作:小堀洋、作画:沖田龍児)が無料漫画アプリ「マンガKING」で読み放題作品として公開中です。

タイトルは「きすぐれて」と読みます。お酒のことを“きす”と表現するのは、隠語とも方言とも言われています。“ぐれ”は“愚れ”の漢字が当てはまるようで、つまりはだらしなく酔っぱらう様を表現する言葉です。また、名曲「網走番外地」の歌詞にも“きすぐれて”の単語が出てきます。

主人公は“小原将介”

双葉社の「週刊大衆」にて連載されていた本作。主人公の名前は小原将介です。民謡の「会津磐梯山」では、朝寝朝酒朝湯が大好きで…と歌われる“小原庄助(おはらしょうすけ)”なる人物が登場します。

が、こちらの主人公は“こはらしょうすけ”なんですよね。しかし健康診断で医師から心配されるほどの酒好きは同じようで、いかんいかんと思いつつも今日も呑んでしまっています。もっとも呑む理由は致し方ないのですが。

後を引く家庭の問題

将介は奥さんと娘と息子からなる4人家族の大黒柱。しかしながら息子は引きこもり、娘は結婚している教師との不倫の真っ最中と、どちらも問題を抱えています。

息子はともかく娘の問題は将介とはあまり関係がないものの、奥さんにまかせっきりなのが問題なんですよね。そんなこんなで将介は奥さんから離婚を告げられてしまいます。

多くの読者が「やっぱりな」って思うところです。同時に「もっと早くから向き合っておけば」って考えるんでしょうけど、それができればここまで大事にはなっていませんからね。

新たな日本酒の企画が

昨今ではインターネットに押されて雑誌の部数も落ち込む一方ですが、本作が連載されていた当時はまだまだ雑誌に勢いがあった頃。

将介が勤務する満月出版の雑誌「月刊満月」での新たな企画として日本酒特集が始まります。ただし将介は日本酒がちょっと苦手な様子。

それでも偶然出かけた利き酒会で日本酒の魅力に気づきます。ワインでは派手な表現がもてはやされますが、日本酒ではどうなんでしょうね。

「竹林を吹き抜ける風の匂い」ってのは分かるような分からないような。

日本酒のウンチク満載

こうした作品ではおなじみですが、日本酒に関するウンチクもたっぷり盛り込まれています。また地酒一辺倒でなく、大手の酒造会社も登場させてナショナルブランドが抱える問題にも切り込んでいます。

また登場する日本酒にはいずれも詳しい解説が添えられているので、お好みの日本酒選びにも役に立つはずです。

さて、日本酒の魅力に気づいた将介。その後はとんとん拍子に進む……訳もなく、会社の仲での派閥争いや新たな編集長の就任など、次々に問題が起こります。将介は家庭と仕事の問題にどう向き合っていくのでしょうか。ぜひ漫画アプリ「マンガKING」で読んでみてください。

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