まさに主人公
戦国大名の中でも飛び抜けてファンの多い織田信長。信長を主人公とした漫画も数多く生まれていますが、小学館「ビッグコミックスペリオール」などで連載されていた『信長』(原作:工藤かずや、作画:池上遼一)が無料漫画アプリ「マンガKING」で読み放題公開中です。
信長の描き方も様々ですが、本作ではまさに主人公としての偉丈夫に描かれています。筋骨隆々とした体格に凛々しい顔つき。男性でも女性でも引き付けられない人はいないでしょう。
秀吉は?家康は?
もちろん本作にも豊臣秀吉や徳川家康が登場します。もっとも時代的に羽柴秀吉、松平元康との名前です。秀吉は忍者出身の小男として、元康は小太りの青年武将として描かれています。両者とも頑張ってはいるのですが、完全に信長の引き立て役と言ってもいいでしょう。

ミス戦国とも言われる信長の妹であるお市の方はやっぱり美女です。史実では悲劇的な面の多い人生を送る彼女ですが、本作では最後を迎える前に漫画が終わってしまうので残念でもありますし、ホッとする一面もあります。

商人との駆け引き
興味深い展開に信長が堺の商人と鉄砲をめぐって駆け引きを行う場面があります。たやすく鉄砲を売りそうにない商人に対して信長が提示したのは珍しい茶器。


それでも承諾しない承認を前に信長は茶器を叩き壊してしまいます。3つ目まで壊そうと言うときになって商人が鉄砲の売却を承諾するのですが、財力でも胆力でも信長の圧勝です。


織田vs武田の一大決戦
本先の中でも大きくページを割いているのが、武田家滅亡のきっかけとなる長篠の合戦。武田の棟梁となった勝頼も愚将ではないものの、ツッコミがちな性格や信玄の代から仕える老将とソリが合わず家中に不和を起こしています。


そして3000丁を超える鉄砲と馬の突進を防ぐ柵により、織田軍の完勝に終わります。この後、信長の武田家に対する思いと合わせて、勝頼が自害するまでも作品ではしっかり描いています。



光秀の謀反の原因は?
本作の最後は当然本能寺の変となるのですが、そこに至る原因は現代でも定まっていません。本作では秀吉とともに織田家を支える両輪として光秀に期待をかける信長と、その思いを受け止めきれない光秀の誤解が変につながっていくように描いています。
事実がどうなのかは想像するより無いものの、「こんな風だったかも」と思わせる展開になっています。激しくも華麗な信長の一生を味わえる本作をぜひ漫画アプリ「マンガKING」で読んでみてください。

