一人の女性が父親の跡を継いで陶芸の道を志す『緋が走る』

“緋”って何?

父親の跡を継いで理想の陶芸の実現を目指す漫画『緋が走る』(原作:ジョー指月、作画:あおきてつお)が大人気の無料漫画アプリ「マンガKING」で読み放題となっています。


タイトルの“緋”は鮮やかな赤を指す色の言葉で読みは“ひ”です。それでもあまり馴染みのある言葉とは言えません。でもシャーロックホームズのファンであればシリーズ第1作『緋色の研究』と思い出すかもしれませんね。原題は『A Study in Scarlet』とあり、カタカナの“スカーレット”の方が目にする機会が多そうです。

父の急死

主人公である松本美咲(まつもと みさき)は東京で暮らす女子大生。急死した父の跡をついで故郷の萩に戻り陶芸家の道を志します。それが結果的に大きな目標である“緋”を追いかけることになるのですが、それは後ほど。


美咲自身も全くのド素人ってわけではないものの、ほぼ一からのスタート。苦労して陶芸家に弟子入りするところから始まり、少しずつ周囲の信頼を得て行きます。と言ってもすぐに器を作ることができるわけでもなく、その前に大事な土作りから始まります。

美咲の工夫

徐々に独立を進める美咲ですが、そう簡単に商売が軌道に乗るわけではありません。現代では100円ショップでそこそこの器がそろってしまいますし、何の実績もない陶芸家の作品がそう簡単に売れたら世の中は楽過ぎます。しかしながら作陶にも商売にもやすやすと諦めないのが美咲の良いところ。周囲のアドバイスに素直に耳を傾け、いろんな事柄からヒントを得て美咲の作陶に活かしていきます。

敵も味方に

本作の掲載は集英社の「スーパージャンプ」。「少年ジャンプ」ほどではないものの、ジャンプ漫画の定番と言ってもいい敵やライバルが次々に現れます。もちろん敵はすご腕の陶芸家ばかり。陶芸の技術に長けているばかりでなく事前のかけひきや言葉によるからかいでもあり、経験値の低い美咲は何かと惑わされます。

そうした敵が勝負を終えて味方になるのもこれまた定番。単に勝負に負けたからではなく、美咲の前向きな姿勢に相手が納得した様子もあります。元は敵だった彼らは、陶芸家としての美咲だけでなく、“緋”に対する重要なアドバイスを与えて勝負の場から去って行きます。この辺りの敵の格好よさが一段と内容を引き立てます。

父親の足跡を追って

徐々に“緋”の実現に進んでいく美咲。各地を訪れる美咲が、期せずして父親の足跡を追いかける格好になっているのも面白いところ。


“緋”ではないものの美咲の作った作品に現れる“緋結晶”や“緋沈み”は多くの陶芸家や関係者に衝撃を与え、美咲を若い陶芸家と見なしていた彼らの認識を大きく改めて行きます。

果たして美咲は“緋”を実現することができたのか。本作のその後を描いた『美咲の器-それからの緋が走る-』とともにぜひ漫画アプリ「マンガKING」で読んでみてください。

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